カナダのスタートアップ企業の日本総代理店権を取得 ~日本初導入のソリューションで建設現場の問題を解決~
2024年06月03日
当社は、建設業・製造業向けにレーザーレイアウトシステム(レーザーを照射して施工・設計図面を現場に投影するシステム)の開発・製造を行う、カナダのスタートアップ企業Mechasys社の日本総代理店権を取得しました。
同社の製品は投影型現実(Projected Reality:PR)という技術を活用し、図面全体を床や天井に投影することができ、建設現場の「墨出し」作業での活用で問題解決が図れます。CADデータを現場の床や天井に直接投影できるシステムの導入は日本初となります。
当社は、建設業にデジタル技術を導入するDX化を支援し、建設業の2024年問題に伴う人手不足解消や作業の正確性・効率性の向上等に貢献してまいります。
記
1.「墨出し」作業とは
建設現場等で、墨やチョークを使って図面情報を現場の床や天井等に記す作業で、工事開始時の最初の工程で行われます。正確性や効率性が求められる重要な作業で、作業の精度が工事の進捗や品質に影響を与えます。従来は、熟練職人と補助作業員の2名体制で行っており、墨出しの品質や作業時間は熟練職人のスキルに大きく影響を受けていました。
2.墨出しにおける問題点
(1)熟練職人の高齢化や人手不足による長時間労働の常態化。
(2)経験の浅い職人による作業ミス、やり直し等、無駄な作業や工事進捗の遅れが発生。
(3)広範囲にわたる墨出しが必要な大規模プロジェクトでの作業時間の長期化。
3.Mechasys社製レーザーレイアウトシステムの特徴(商品名:XR Projector)
(1)投影型現実(PR)の技術を活用し、レーザーにより図面全体を床や天井に図面通りの照射が可能(日本初導入)。
(2)2人で行っていた墨出し作業を1人で行うことにより、作業時間の短縮や人件費の削減が可能。
(海外では作業時間が半分以下となった事例もある)
(3)機器の操作性が良く、経験の浅い職人でも墨出し作業を行うことが可能。
(4)照射した図面の誤差が小さく、作業の正確性や効率性が向上。
※ 誤差:8mで±3㎜、レーザー照射範囲:1.3m~8.0m
(5)北米や欧州における数多くの施工実績。
4.Mechasys社の概要
所在地 :9200 Park Ave, Suite #307, Montreal, QC H2N 1Z4, Canada
代表者 :William St-Pierre
設立 :2018年
5.ご参考
(1)作業内容比較
<従来の作業: 施工現場で紙の図面を広げ、墨出しを行う箇所を人間が測定。>
<Mechasys社:施工現場でタブレットを操作し、レーザーで図面全体を照射。>
(2)「XR Projector」のデモ動画(YouTube)
※動画再生時に音が出ますのでご注意ください